木材について
針葉樹と広葉樹
樹木は大きく2種類に大別されます。ひとつは年中緑の葉をつけている針葉樹(しんようじゅ)。
もうひとつは秋になると葉が落ちて、春に葉を出す広葉樹(こうようじゅ)です。
針葉樹の中で例外は「唐松」で、秋になると落葉し、熱帯地方の広葉樹は年中葉は緑です。
材質的には、針葉樹は軽くて柔らかく、加工も容易で狂いが少ないのに対し、広葉樹は重くて固く、加工しにくく、よく乾燥しないと狂いが大きいという違いがあります。
杉(すぎ、スギ)
日本建築には欠かせない木材で、まっすぐに伸びる事から「直ぐ木(すぐき)」が語源とされています。
成長が早く、北は函館から南は九州まで生育しており、一番身近で手に入りやすい木材です。
天然材はごく稀にしかなく、秋田の「秋田杉」、鹿児島の「屋久杉」などがある程度です。
木材の特徴は、木の周りが白色で中心付近が赤褐色という、色の差がはっきりしています。
用途はさまざまで、建材から家具、小物まで色々と使用されます。最近は裸足で歩けるフローリングとしての床材でも人気です。
桧(ひのき、ヒノキ)
スギと同じく日本を代表する針葉樹で、古代において掏りあわせて火おこしの木として使った「火の木」が語源とされ、東北の南部から九州まで生息しています。建築材としても一級品といわれ、約1400年経っている世界最古の木造建築である奈良の法隆寺五重塔も桧で出来ています。
特徴は、木の周辺が黄白色、中心付近が黄褐色で、地方によっては中心と周辺の色があまり変わらず、区別しにくい場合もあります。独特の香りを放ち木材(特に建材)の価値は高いです。又、建築材として使い始めてから200〜300年まで強度が上がり続けると言われています。
用途はスギ同様建材や家具としてどの部分にも使う事ができますが、水に強く耐久性も優れているという事から、壁板やフローリング、そしてまな板や浴室にまで使われています。